今すぐ実践できる 前向きになることで得られる効果

今すぐ実践できる 前向きになることで得られる効果

前向きな考えはストレスの管理に役立ち健康増進にも効果があると言われています。
マイナス思考の癖を克服して前向きな日々を過ごしてみませんか。

コップの中に水が半分存在する場合、あなたは『半分しかない』と考えるでしょうか、それとも『半分も入っている』と考えるでしょうか。
昔からある古典的な質問ですが回答によって、あなたの人生観やプラス思考寄りかマイナス思考寄りか、どちらかの傾向に該当するかが分かります。

プラス思考かマイナス思考か楽観的か悲観的かの考え方によってその人の健康や幸福度など、さまざまな分野に影響を与えるという研究報告があります。
例えば楽観的な考えの人はストレスとの付き合い方がうまい傾向にあり、その結果ストレス管理が上手くなり健康上のメリットを数多くもたらすのではないかと言われています。

自分は生まれつきマイナス思考で、そんな簡単に思考を変えることができないと思う方もいるかもしれませんが前向きな考えは訓練することで身につけることができます。

前向きな考えとは単に目の前の辛い状況から目を背けて楽観的でいることではありません。辛い状況でも客観的な考えにより、前向きで生産的な解決手段を考えるということです。
そして何事も最悪の事態ばかりを想定するのではなく良い方向に事が進むと考えます。
常にネガティブなことを考えていればあなたの人生観はいつもネガティブなものとなってしまいますが逆に常にポジティブな考えであればあなたの人生はより前向きなものとなります。

今すぐ前向きな考えになる方法

マイナス思考の癖を前向きに変えることはできます。方法は簡単ですが多少の時間と練習が必要になります。
前向きな考えの習慣を作るにはどのようにすればよいのか、日々の考え方や行動を紹介します。

  • 人間関係や仕事など悩み事やマイナスに考えていることを特定し要素を絞って前向きに解決に取り組む。
  • 健康的な生活をする。1日30分程度の運動をすることを目標にする。運動はメンタルに良い影響を与え、ストレスの軽減となる。
  • 自分の考えを定期的に振り返り評価する。マイナスなことを考えていたら、それをプラスに変える方法を考える。
  • 前向きな人たちと過ごす。相談を聞いてくれたり適切なアドバイスをくれるポジティブで明るい性格の人と過ごすことで自身も前向きになりやすい。逆にネガティブな人と多く過ごす場合、ストレスのレベルを高めてしまう可能性がある。
  • 自分に優しくする、自分を励ます。自分に否定的な考えが浮かんだら客観的に評価し良いところを肯定する。他人に言わないような言葉を自分自身にも言わない。
  • 普段の生活に笑顔を増やす。何かに失敗して凹んでいる時なども無理にでも笑って自分を許す。笑顔が増えることでストレスが軽減することが分かっている。

前向きな考えで得られる、さまざまな効果

前向きな考えが与える影響については、研究により健康上のメリットとして以下のようなものが挙げられています。

  • 心血管疾患による死亡リスクの低下
  • うつ病を発症率が低くなる
  • 免疫力が向上する
  • 心理的、身体的な幸福度が向上する
  • 寿命がマイナス思考の人と比較して長くなる
  • 困難な状況下でのストレスに対応する能力が高くなる

統計上のデータも含まれており、このようなメリットがなぜ得られるかは不明な部分もあるそうですが、前向きな考え方をすることによりストレスへの対処がうまくなり、ストレスによる体の悪影響が軽くなるのではないかと言われています。また前向きな人は運動好きであったり規則的な食事や過度の飲酒喫煙をしないなど健康的な生活を送る傾向にあるそうです。
前向きな考えになることで普段から運動をしないような人でも健康のために運動したり野菜を摂ろうといった思考の変化が発生します。

さらに女性対象の研究ではありますが7万人を2004年から2012年まで追跡調査したところ、前向きな考えの人は下記の死因で死亡するリスクが低いことが分かっています。

  • 癌(乳癌、卵巣癌、肺癌、大腸癌など)
  • 脳卒中
  • 心臓病
  • 感染症
  • 呼吸器系疾患

マイナス思考で表れる体のデメリット

常に怒っていたり悲観的、後ろ向きの思考は身体的症状を引き起こし、病気のリスクや寿命を縮める要因となる可能性があります。
例えばストレスや後ろ向きな感情は、ストレスホルモンの分泌が発生し長期間のストレスにさらされると体内の炎症が増加し深刻な病気を引き起こす可能性があります。

不眠症/頭痛/体の痛み/吐き気/疲労感

これらが重なりストレスや怒り人に対する敵意は以下の病気のリスクが一般的な人と比較して高くなると言われています。

認知症/心臓病/心臓発作/脳卒中

更に前向きな考えになる実践方法

どのような状況でも良いことに注目する

困難な状況に直面したときは、どんなに些細なことに見えても良いことに注目しましょう。例えば楽しみにしていた予定をキャンセルされたら、その分自分の時間ができた、好きな映画や読書をする時間ができたと考えるイメージです。

常に感謝の心を意識する

感謝の気持ちを持つことでストレスが軽減され自己肯定感が高まり、辛い状況でも回復力が高まることがわかっています。心地よさや幸福感を与えてくれる人、出来事などを思い浮かべ、感謝の気持ちを伝えるように心掛けましょう。例えば仕事の同僚や普段掃除をしてくれる家族、普段から癒やしてくれるペットなど感謝の対象は決まっていません。また感謝したことを日記につけ記録することで幸福感や前向きな思考が向上することがわかっています。

前向きな脳内思考、前向きな独り言を意識する

人は自分自身に一番厳しく自分に対して一番ひどい評価をする傾向があるそうです。そのため、意識しなければ時間の経過と共に自分に対して否定的な意見が当たり前となってしまい、それを改善するのが難しくなります。これを防ぐには頭の中の声に常に気を配り、前向きな言葉を意識する必要があります。
例えば、何かが上手くいかなかったときは『失敗した』と考えるのではなく『別の方法でもう一度チャレンジしてみよう』と考えるイメージです。

前向きになれるルーチンを実施する

朝起きたら「今日は最高な一日になる」「自分ならできる」と言い聞かせるなど、自分自身を前向きに肯定します。
また聴いていて幸せになる気分や前向きな歌詞の曲やプレイリストを聴く。他人を褒めたり他人のために何か良いことをしたりして前向きな気持ちを共有することも効果的です。

マイナス思考から一日で前向きな考えになることは難しいですが練習することにより自分を責めることが減り、自分を受け入れることができます。
心の状態が常に前向きであれば日々のストレスと客観的に向き合い建設的な方法で対処することができるようになり心の健康を保つことができます。